素直は上達の母
2014/07/30
カテゴリーブログ
=====================
一、習心~勉強は心を鍛えるためにある
一、積小為大~小さな積み重ねが大きな事を為す~
一、全善受信~どんなことが起ころうともプラス受信~
一、Nothing is impossible if you try~やればできる~
一、人生は自分の想い描いた通りになる
=====================
『君ならできる』より
高橋がなぜ強くなってきたか、それには大きな理由がある。 一言で言えば、彼女の性格だ。 世の中には、スポーツ向きの、身体的にすごくいい素質を持って生まれてくる人間が、いっぱいいる。でも、なぜ伸びてこないのかというと、その人たちの性格のせいなのだ。 どういうことかといえば、高橋の場合は強くなりたいという一心があって、陸上競技 そのものに関しては、あまり詳しく知らない。陸上競技ができる、走れるということが、うれしくて、うれしくて仕方ないのだ。陸上が好きでたまらなくて、やっている。 一方、有森裕子の場合は、陸上競技の練習があまり好きではない。だが「ただの人」 で終わりたくないという気持ちも強力に持っている。どういう風に自分を表現していこうかと考えたとき、マラソンだったら「有森ここにあり」を表現できると選んだのだ。 鈴木博美の場合はもっと極端で、陸上が大嫌いなのだ。だが、負けるのが嫌いでやっている。やっているということは、多少は好きなのだが、とにかく人に負けるのは絶対に嫌いなタイプだ。 三人の比較をするわけではないが、なぜ高橋が強くなってきたかというと、私の長年の監督としての経験から、一ついえる特徴がある。 「こうすれば強くなる。今日はこの練習やって、明日はこれをやる。明日の朝はキツいけれどこれやるよ」 と指導すると、何でも「はい、はい」といって、何も疑わずにやってきた子なのだ。 自分なりに納得して素直に従ってきた。 ところが、強くならない子というのは、すばらしい素質を持っていても、 「いや、監督、こんなにやったら疲れちゃいます」 「今日はジョッグします」 「私は、こうやりたいんです」 などといって、練習方法を自分で勝手に決めてしまう。例え素質がある子でも、これではダメなのだ。 私がいつも言っているのは、親が自分の子を可愛く思わないことはない。親の小言に対して、反抗期になると「フン!」とそっぽを向いている。しか し、やがては親の言ったことが、自分で子供を持った時に初めてわかるようになる。 「自分で一人で育ってきたと思っちゃいかん。小出は四十何年の経験で、お前の性格を見て、お前の体を見て、昨日はこういう練習をやってきた、一週間前はこういう練習をやるんだ。小出は弱くさせようと思って、このスケジュールを立てているんじゃないんだ」と、ヘソを曲げる。 ちょっと強くなると、分かったような錯覚を起こすのだ。そういう子は、あるところまで行くと、もうそれ以上は強くならない。監督が、「もっとこうやってやれ」と言うと、「でも・・」と反抗して、もめる。それでだいたい辞めていくケースが多い。性格が本人の成長を妨げている。 高橋は、走ることがうれしくて仕方ないから、 「私は五十までやります。五十歳になっても、一生走りますからね」 だから、監督、ずっと見ててください、と言うのだ。ともかく、性格が素直の一語につきる。だから強くなる。 強くならない子は、自分の心を閉ざしてしまってる。いくら私の経験で強くなるように指導してあげても、扉を閉めているから入っていけないのだ。 高橋はいつも開けておいてくれるから、私が言うと心にスーッと入っていって、大きくなる。また言うと、また大きくなる。どんどん、どんどん大きく伸びる。 高橋の強さの秘密は、そんな素直さなのだ。 |
☆新規講座開講~全国入試道場~
9月6日(土)スタート
対象:中学3年生
https://shingakujuku.jp/?p=842
☆新規講座開講~小学6年生英語~
9月1日(月)スタート
https://shingakujuku.jp/?p=850
===================
人間は一生のうち逢うべき人に必ず逢える。
しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎず。
===================